介護事故の責任の話になると、介護現場からは、
「認知症高齢者も多く、介護事故なんてゼロにできるはずがない」
「介助中の事故でないものまで、現場の責任だと言われたら介護なんてできない」
という悲痛な怒りを声を聞く。
一方の高齢者住宅事業者の経営者も、
「住宅型有料老人ホームは介護サービスは提供していないので介護事故は無関係だ」
「サ高住は、単なる賃貸住宅だから介護事故は関係ない」
と当然のことのように、言い切る人は多い。
しかし、これらは根本的に間違っている。
「介助ミスをしていない、責任はない」と思っていても、裁判になれば、
法的な責任を問われたり、高額の損害賠償が認められるケースも増えている。
ここでは、リスクマネジメントを行う上で、管理すべき「介護事故」とは何か、
医療事故や医療過誤の定義から、介護事故について考える。
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