HOME > 高齢者住宅開設・経営の基礎知識 > 高齢者住宅の特殊性と事業計画の基礎

<はじめに>

 高齢者住宅事業は、今後、数十年の間、確実な需要の増加が見込まれる、現在の日本において稀有な事業です。
 団塊世代の後期高齢化による要介護高齢者の急増だけでなく、核家族化による独居高齢者の急増、少子化による家族介護機能の低下、老人福祉施設の限界、社会保障費の公平・効率運用など、複合的な要因から、超高齢社会の社会インフラの一つとして、不可欠なものとなっています。
 しかし、その一方で、『需要が高まる』と勢い込んで参入したにも関わらず、入居者不足、スタッフ不足や介護事故・トラブル増加で、信頼を失い、経営の継続が困難になっているところも増えています。その理由は、『高齢者住宅とはどのような事業なのか』『長期安定経営に必要なポイントは何か』を十分に検討せず、過剰な期待の中で、『介護付有料老人ホームだ』『これからは高専賃だ、サ高住だ』と、開設ありきの事業計画を進めてしまうことにあります。

 高齢者住宅事業は、非常に特殊な事業です。
 需要が高いからと言って、高齢者住宅と名が付けば、開設さえできれば、どんな高齢者住宅でも成功するというわけではありません。また、最近は、低価格化が急速に進んでいますが、『安ければ、入居者さえ集まれば利益がでる』といった単純なものではありません。
 ここでは、高齢者住宅事業の特殊性や事業計画の基礎、どのような高齢者住宅が失敗しているのか、商品設計において必要な視点など、これから高齢者住宅事業に参入しよう、事業計画を策定しようという方のために、高齢者住宅事業の基礎について解説します。

  001 特殊な環境で急増した高齢者住宅
  002 事業の特殊性 ~変化するニーズ~
  003 事業の特殊性 ~不安定な制度・報酬~
  004 事業の特殊性 ~介護労働市場~
  005 事業の特殊性 ~乏しい対応力~
  006 失敗する事業計画 ~バラバラ~
  007 失敗する事業計画 ~開設ありき~
  008 事業計画の基礎 ~一体的検討~
  009 事業計画の基礎 ~事業性検討~
  010 事業計画の基礎 ~強い商品性~
  011 商品設計の指針 ~安全性~
  012 商品設計の指針 ~安定性~
  013 商品設計の指針 ~可変性~
  014 商品設計の指針 ~汎用性~
  015 商品設計の指針 ~効率性~