HOME > 高齢者住宅開設・経営の基礎知識 > 建物設備設計の計画基準を策定する

<はじめに>

 高住経ネットに寄せられる高齢者住宅の開設相談や報道を見ると、『有料老人ホームは建物設備に細かな基準が多い』『届け出ではなく登録だけで開設できる高専賃・サ高住へ』という安易な考えの企業が増えているように感じます。建設業者や開発業者にとっては、基準が少なく、都道府県や市町村から指導指針に基づいてあれこれと言われる有料老人ホームよりも、簡単に開設できるサ高住・高専賃の方が魅力的でしょう。 しかし、それは根本的に間違っています。
言うまでもなく、高齢者住宅事業の目的は、とりあえず建物をたてて、開設にこぎつけることではなく、30年40年と長期安定的に経営・サービスを提供することです。それを無視して、単なるバリアフリーの建物設備を作っても、介護事故やトラブルが多発し、介護サービス提供に手間がかかるようでは、高齢者住宅に適した建物設備だとは言えません。
 これは、サ高住に限ったことではなく、有料老人ホームや介護保険施設の建築設備設計、備品選択でも同じです。サ高住などと比較すると確かに建築設計に関する一定の基準は定められていますが、あくまでもそれは最低基準であり、要介護高齢者の生活や介護事故予防の高いノウハウや工夫が詰まっているものではありません。基準に合致すれば、届け出や登録をクリアすることはできますが、それだけで長期安定的に運営することはできないのです。

 高齢者住宅を見学すると、豪華な装飾や最近の介護機器などの説明を受けることがありますが、プロはそのようなところを見ていません。それでも、建物設備を見れば、その事業者が高齢者住宅に関してどの程度ノウハウを持っているのか、その高齢者住宅は成功するか、失敗するのか一目瞭然です。  ここでは、介護事故予防や介護サービス実務など長期安定経営の視点から、『安全性』を中心に高齢者住宅の建物設備備品設計はどうあるべきか、その考え方やポイント・基準について検討します。


  131  高齢者住宅 土地の選定ポイント
  132  災害に強い建物・設備設計  ①
  133  災害に強い建物・設備設計  ②
  134  災害に強い建物・設備設計  ③
  135  防犯を考えたに建物・設備
  136  居室階と共用部(食堂・浴室等)の配置検討
  137  高齢者住宅の玄関・エントランス
  138  高齢者住宅の廊下・階段・EV  ① ~廊下~
  139  高齢者住宅の廊下・階段・EV  ② ~階段~
  140  高齢者住宅の廊下・階段・EV  ③ ~EV Ⅰ~
  141  高齢者住宅の廊下・階段・EV  ④ ~EV Ⅱ~
  142  居室階と共用部の配置検討  ①
  143  居室階と共用部の配置検討  ②
  144  居室階と共用部の配置検討  ③
  145  居室階と共用部の配置検討  ④
  146  高齢者住宅の食堂設計  ①
  147  高齢者住宅の食堂設計  ②
  148  高齢者住宅の食堂設計  ③