最近、リスクマネジメントという言葉を、会社経営だけでなく、スポーツや防衛問題など
いろいろな場面で耳にするようになりました。
個人情報の漏洩や、食品の異物混入、一人のアルバイトのいたずら動画が、
リスクマネジメントという言葉とともにニュースになったり、ネット上で炎上したり、
その結果、社長が謝ったり、最悪の場合、信用を失って会社がつぶれたりします。
数年前までは、コンプライアンスという言葉が、経営者の中でよく聞かれましたが、
最近は、コンプライアンスを含め、想定される様々なリスクを予防・削減・管理すること、
つまりマネジメントすることが、事業の安定の基礎だと捉えられるようになっています。
もちろん、それは介護サービス事業も同じです。
介護サービス事業は、3つのマネジメントで成り立っています。
一つは、ケアマネジメント
これは、個別ケア・科学的ケアの土台であり、介護サービスの根幹です。
二つ目は、介護経営。
介護サービス事業は医療や看護同様に専門的な事業です。
要介護高齢者が増えるというだけで経営ができるほど簡単なものではありません。
三つ目は、この介護リスクマネジメントです。
介護サービス事業はリスクの高い事業であり、
安全な入所者の生活環境の整備、スタッフの安全な労働環境の整備は事業者の責務です。
この介護リスクマネジメントは、介護業界の中で最も遅れているノウハウだと言っていいでしょう。
それは介護のプロとして、これから最も価値の高まるノウハウ・知識だということです。
ここでは、主に高齢者住宅や介護保険施設を例に、
介護リスマネジメントの基本や実務・実践について考えていきたいと思います。
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