前回述べたように、親の介護に向き合うには、要介護になってから慌てるのではなく、
要介護になる前から、少しずつ対応・対策を行っておくことが必要です。
それは、親のためではなく、子供が同じように生活・仕事ができるようにするためです。
親の介護問題は、ある日突然やってきます。
その原因となるのが、「転倒・骨折」「誤嚥・窒息」などの事故や「脳梗塞・心筋梗塞」の発症、
更には、火災や自然災害などの発生、振り込め詐欺や金融詐欺などの生活上のリスクです。
親にとっても、子供にとっても、一番の望みは、できるだけ長く・安全に
また、自由に快適に、住み慣れた自宅での生活を続けることです。
そのためには、高齢期の生活のリスクを減らすための対策が必要なのです。
「電源コードが伸びているのは転倒のリスクがあるな…」
「この地域は豪雨災害のリスクがあるのか…」
「実家にも、変なワンギリの電話がかかってきているらしいな…」
といった、小さなリスクの種を見つけ、安全に生活できるように修正しなければなりません。
前回の、「親との距離感の見直し」「社会資源の整理」に引き続き、
今回は、家族のできる介護予防の実務・実践として、
「高齢期の生活リスクを想定した、安全な生活環境の整備」
「事故や急変を早期発見するための、安否確認・見守り方法の検討」
について、考えます。
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