介護事故のリスクマネジメント対策実務は、大きく3つに分かれます。
一つは、事故の発生予防・削減対策。
入所者・利用者が安全に生活できるよう、最大限の努力をすることは事業者の責務です。
また、要介護高齢者を対象とした介護サービス事業には、高い安全配慮義務が課されています。
「スタッフの直接的ミスではないから事業者に責任はない・・」というのは、法律的に間違っています。
二つ目は、リスク拡大・波及の予防対策。
『介護事故の予防対策に万全を期すべき・・』という一方で、
介護看護スタッフの努力だけで、事故をゼロにできるかと言えば、それは不可能です。
予防削減対策と並行し、事故はゼロにはできないということを前提に、
感情的なクレーム、スタッフの離職などに拡大しないよう必要な対策を講じる必要があります。
もう一つが、この発生予防や拡大予防を推進するためのマネジメント機能です。
これに当たるのが、報告書の作成や新人教育、スタッフ研修、リスクマネジメント委員会です。
今回は、
『介護事故の分析整理・整理共有』『建物設備等の安全生活環境・介護環境の整備』
『安全介護マニュアルの整備』『事故発生時の初期対応マニュアルの整備』など、
事故の発生予防・削減対策についてその概要を説明します。
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