事業モデルを表す経営用語として、BtoB、BtoCという言葉があります。
BtoCというのは、レストランやコンビニエンスストア、スーパーマーケットなど
私たちの一番身近にある一般消費者・個人を対象とした事業モデルのことで、
対して、BtoBというのは、食品メーカーや卸売り業者、商社などの、事業者間取引のことです。
これに対して、介護サービス事業・高齢者住宅事業は、営利目的の事業でありながら、
その利用料金・サービスの対価は、公的な介護保険制度が決定し・支払っているという、
行政(administration) が大きな役割を果たす、他に類例のないA to B to C というビジネスモデルです。
それは、制度の安定・公平性なくして、事業の発展はないということを表しています。
しかし、残念ながら、現在の介護保険制度は、介護サービス事業を行う上で、
公平で、効率的、効果的なものになっているのかと言えば、そうではありません。
その問題の一つは、「介護」と「福祉」の混乱です。
前回は、デイサービスなど第二種社会福祉事業の制度矛盾・課題について述べましたが、
今回は、第一種社会福祉事業である特別養護老人ホームの課題について考えます。
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