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老人ホーム 大倒産時代の備え方 (書籍紹介)

「良い老人ホーム」「私にあった高齢者住宅」はそれぞれ一人一人違う。

高齢者住宅選びの基本は、「プロの事業者・素人事業者」を見分けること。


 

なぜ、老人ホームや高齢者住宅について、正しい情報を得ておく必要があるのか。
それは、老後の生活を考える上で、重要な選択肢であるというだけでなく、経営悪化による倒産や、事故や虐待などのトラブルが増えているからです。

日本の高齢化問題、特に介護問題が本格化するのはこれからです。
団塊世代の高齢化によって、17年後の2035年には、要介護発生率、特に重度要介護発生率が急激に高くなる、85歳以上の高齢者は、現在の500万人から、その2倍の1000万人になることがわかっています。その3人に2人は独居高齢者、高齢者夫婦世帯です。
今後、高齢者住宅で暮らす人はどんどん増えていくでしょう。

しかしのその一方で、2017年度の介護サービス事業者の倒産件数は111件と過去最高を更新し、サービス付き高齢者向け住宅の廃業や登録取り消しも、5年で263件に上ります。
不安要因は倒産だけではありません。サービスの劣化によって「入浴中の高齢者が放置され死亡」といった信じられない事故、「介護スタッフによる暴言や暴行」「介護スタッフによる殺人事件」などの報道も相次いでいます。
倒産の報道や虐待などのニュースは、今後、ますます増えていきます。高齢者住宅が倒産し、行き場を失った高齢者が、大きな社会問題となるのは避けられない状況です。

~激増する高齢者住宅の倒産・トラブル~

今後、倒産・トラブルが激増する理由は大きく分けて二つあります。
一つは、制度の混乱です。
民間の高齢者住宅には、「有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」の二つの制度がありますが、その違いは説明できても、なぜ二つの制度が必要なのかは、誰にも説明できません。これは、「介護付」「住宅型」も同じです。これは介護保険の利用方法の違いを示すものですが、なぜ2つの報酬体系に分かれているのか、役割も意味も明確ではありません。この制度の混乱によって、入居者保護施策は有名無実化し、無届施設や介護保険の不正請求などが横行しています。

もう一つの理由が、「素人事業者」の激増です。
飲食店であれ、美容院であれ、不動産業であれ、どのような業界、産業でも、一定期間、同じ業界でその知識や技術を蓄え、経営ノウハウを学んでから独立、参入するというのが普通です。しかし、この業界には、介護に関する知識も経験も、経営ノウハウもなく、異業種、他業種から「需要が増える」「高齢者住宅は儲かる」と安易に参入してきた人たちがあまりにも多いのです。そして、誰でも簡単に経営できると思っているのです。
その無知に付け込むデベロッパーや悪徳経営コンサルタントも少なくありません。人口減少や空き家・空き地の増加による「遊休土地」の利用を謳い文句に、「介護は儲かります」「補助金が出ます」「需要はますます高まります」「まったく心配はいりません」と素人経営者を煽ります。そうけしかける彼らもまた、介護ビジネス、高齢者住宅の素人です。目的は「安定経営」「質の高いサービス提供」ではなく、「建設してもらうこと」ですから、開設後は「あとは野となれ山となれ」と、ほったらかしです。

デベロッパーや建築のコンサルタントが作った事業計画、収支計画を何度か見たことがありますが、実際に運営していた人間から見ると、寒けを覚えるようなレベルのものです。
ラーメン店の出店計画に例えると、
「1人20分程度の食事時間だから、1時間に3人入店」
「客数20席あるので、1時間に60人、10時間経営で600人」
「だから、800円×600人で、1日の売り上げ予想48万円」
「まぁ、100%稼働ではなくても、40万円は堅いだろう」
といったレベルのものです。
誰が見ても、「そんなうまくいくわけない」と思うでしょう。
大げさに表現していると思うかもしれませんが、本当にこのレベルです。

高齢者住宅事業では、「要介護高齢者は増える」「高齢者住宅が足りない」と過剰な期待の中で、「そんなうまくいくはずない」「リスクもあるんじゃないか」と誰も考えないのです。「ワタシは事業者ですか? 単なる家主のつもりですけど?」と平気で話す責任感のない経営者も少なくありません。「介護が必要になっても安心・快適」と謳いながら、「ケアプラン?ハテ、それ何でしたっけ?」という事業者も多いのです。

実際、「民間の高齢者住宅は怖い」というイメージを持つ人は、多いでしょう。
しかし、お伝えしたいのは、質の高い有料老人ホームやサ高住もたくさんあるということです。
介護業界には、自分の仕事に誇りをもって、高齢者が少しでも安全に、安心して、快適に暮らせるように日々頑張っている介護スタッフがたくさんいます。また、介護保険制度前の老人福祉施策の中で行われてきた介護と比べると、高齢者介護の技術、知識、ノウハウは大きく進化しています。老人ホームと言えば、不自由な生活をイメージする人が多いのですが、一人ひとりの生活リズム、生活スタイルを基礎として、最後までその人に合った生活がしやすい環境、人間らしい暮らしができる「個別ケア」の環境が整ってきています。
多くの人が持っている老人ホームのイメージと、現代の高齢者住宅とは似て非なるもの、と言っていいでしょう。

~高齢者住宅選びの基本は「プロの事業者」「素人事業者」を見分けること~

このような話をすると、「良い高齢者住宅を教えてほしい」「良い高齢者住宅の見分けるポイントを教えて欲しい」という相談が増えるのですが、それはそう容易なことではありません。
何故かと言えば「良い老人ホーム」というのは、要介護状態や支払い可能額、年齢、求めるサービス内容などによって一人ひとり違うからです。「ここはサービスの質がいいよ・・」と一時金が一億円、月額50万円という高級有料老人ホームを教えられてもほとんどの人は困ってしまうでしょう。

でも、安心してください。
高齢者住宅は「玉石混淆」だと言われますが、実際は二極化の時代へと入っているのです。
「良い老人ホーム」「私にピッタリの高齢者住宅」というのは一人ひとり違いますが、サービスの質の高いプロの事業者か、もしくは口先だけの劣悪な倒産する可能性のある素人事業者なのかを見分けることは、そう難しいことではないのです。

そこで重要になるのが、利用者があらかじめきちんと知識を身につけ、質の高い老人ホーム・高齢者住宅を選ぶ目を養うということです。
そのポイント6つあります。

① 高齢者住宅や介護保険制度の基礎を理解すること。
② 高齢者住宅は、「制度」ではなく、「商品・サービス」を見ること。
③ 高齢者住宅での実際の生活をイメージすること。
④ 入居後のリスクやトラブルを正確に理解すること。
⑤ 素人事業者、信頼できない事業者を「見極めるポイント」を知ること。
⑥ 高齢者住宅に入るための心構え、家族の役割を理解すること。

全国展開をしているような大手介護企業でも「素人事業者」はありますし、小さな老人ホーム、高齢者住宅単独の有料老人ホーム、サ高住でも質の高いプロの事業者はたくさんあります。
本書を読んでいただいた後には、「高齢者住宅・老人ホーム」のイメージが大きく変わっていることでしょう。

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