高住経ネットの動画配信。その一回目のテーマは、医療介護問題の土台となる高齢者の増加です。
「高齢者問題・介護問題は団塊の世代の問題だ」
漠然とそう考えている人は多いのですが、それは大きな間違いです。
要介護発生率・認知症発生率、特に重度要介護発生率が顕著に高くなる85歳以上の後後期高齢者は、
現在の600万人から2035年には1000万人を超え、2070年代まで高止まりすることが分かっています。
85歳以上の後後期高齢独居、後後期高齢夫婦世帯は右肩上がりで増加し、
独居重度要介護、独居重度認知症、超超老老介護・認認介護が当たり前の時代になります。
一方で、それを支える20歳~64歳までの生産人口は、2040年には現在の二割減。
85歳以上の後後期高齢者人口対比の生産人口は現在の半分になることがわかっています。
「親の介護のために仕事を辞めざるを得ないという介護離職」
「親の代わりに中学高校の孫世代が介護をするヤングケアラー」
介護離婚、介護虐待、介護殺人などの痛ましい事件が一気に増えるのはこれからです。
また、これは介護人材確保の問題だけでなく、
働く人が減るということは、所得税・消費税・社会保険料を負担する人が減るということです。
高齢者の介護問題は、団塊の世代の話ではなく、いま30代の人が80代になった時も続いている
今以上に厳しくなっている、分厚く・巨大な壁なのです。
2040年の人口動態から何が見えてくるのか・・・
直面する課題とその未来について考えます。
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