介護休業は、育児休業と比較すると、まだほとんど取得率の低い制度ですが、
それは親が要介護になったとき、仕事を抱える子供にとってとても有用・有益な制度です。
ただ、介護休業は育児休業とは違い、『親の介護のために休む制度」ではなく、
要介護になっても安全、安心して生活できるように生活環境を整えるための期間です。
それは、家族にしかできないことなのです。
その取得にあたって、ポイントになることは大きく分けて二つあります。
ひとつは、まず軽度要介護の時に積極的に休業を取得するということです。
身体機能が低下し始めた軽度要介護の時に、安全な生活環境を整えることで、
転倒骨折・入浴中の溺水などの事故や、脳梗塞・心筋梗塞などの急変になるリスクを下げ、
できるだけながく、住み慣れた自宅で生活することができます。
もう一つは、介護休業は二回に分割し、取得するのが鉄則だということです。
述べたように、一回目は、軽度要介護の時に、できるだけ長く、住み慣れた自宅で
生活ができるように介護生活環境を整備することです。
ただ、歳を重ねると、身体機能は低下し、認知症の発症率も高くなっていきますから、
自宅で生活できなくなったときに、もう一度取得して、高齢者住宅や介護保険施設への
入所を検討することになります。
ここでは、介護休業の取得方法と、その対象となる要介護状態の考え方、
その取得方法のポイントについて、整理します。
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