高齢者住宅や老人福祉施設・介護保険施設の対象は身体機能・認知機能の低下した高齢者。
転倒転落などの事故、心筋梗塞などの急変などが昼夜を問わず日常的に発生する。
介護事故・リスクマネジメントは「その事故の発生責任があるか否か」ばかり注目されるが、
発生の責任がなくても、適切な対応ができず被害が拡大した場合、
事業者・介護スタッフは、その責任(法的責任)を問われることになる。
この事故や急変の発生、特に介護スタッフが少ない夜勤帯での事故・急変は、
働く介護スタッフ、特に新人スタッフにとって大きな精神的負担・ストレスになっている。
また、その対応の失敗・後悔が「介護が怖い」と離職する大きな原因となっている。
「平時には当然できることが、緊急時・事故発生時には焦りでできないことが多い」
「特に、新人の時は、あれこれ考えすぎてパニックになる」
「何をすれば良いかわからないから、事故や急変が過剰な不安・ストレスになる」
事故・急変の発生時に、それぞれの介護スタッフの経験・知識頼みの
「臨機応変な対応」では、チームケア・リスクマネジメントを推進することはできない。
この負のスパイラルを止めるには、全スタッフが緊急時に同じ対応がとれるよう、
「緊急対応マニュアル」の整備・研修・訓練が必要だ。
ここでは、夜勤帯での事故・急変発生を例に、緊急対応マニュアルの実例を紹介する。
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